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みしな

おっかなくてゴッツイソ連、そして豊満で素朴なロシアが、
バイカル号の上だけにでも、いやというほど溢れかえっているのだ。

食べものにしたって、深皿をたっぷりと満たした熱いボルシチ(野菜スープ)ときたら、
まさに母なる大地から湯気を立てて湧き出したように、
自然の恵みにみちみちた豊かな味わいだが、
その感動が食後のコーヒーについてきた角砂糖との悪戦苦闘でみじめにしぼんでいく。
角砂糖というより、それはブルドーザーで砕いた火山岩だとしか思えないゴッツイ灰色の小塊で、いくらかきまわしてもビクとも溶けはしないのである。

(桐島洋子著「女がはばたくとき」より)
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by foodscene | 2008-04-29 03:44 | ロシア